賃貸住宅で水漏れが起きたとき、連絡する順番と費用の負担
賃貸住宅で水漏れが起きたときは、自分で業者を呼ぶ前に、管理会社か大家に連絡します。このページでは、連絡の順番と、費用の負担の考え方を説明します。
連絡する順番
- 止水栓か元栓を閉めて、水を止める。
- 漏れている場所と、濡れた範囲を写真に撮る。
- 管理会社か大家に連絡する。夜間や休日の連絡先は、契約書や入居のときの書類に書かれています。
- 下の階に水が落ちたおそれがあるときは、そのことも伝える。
- 自分が入っている火災保険の会社に連絡する。
水の止め方は水漏れに気づいたら最初にやることで説明しています。
なぜ先に管理会社・大家なのか
- 部屋の設備は大家のものです。民法は、借りている物に修理が必要になったとき、借主はおくれずに貸主に知らせなければならないと定めています(第615条)。
- 建物ごとに、修理を頼む業者が決まっていることがあります。
- 水道の契約が建物でまとめられている場合、どこの水道事業者の指定業者に頼むかは、管理会社が把握しています。
- 先に自分で業者を呼ぶと、あとで費用の負担でもめることがあります。
修理の費用はだれが負担するか
民法は、貸主が、借主が部屋を使うために必要な修理をする義務を負うと定めています。ただし、借主の責任で修理が必要になった場合は除かれます(第606条第1項)。
| 原因 | 負担の考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 設備の古さや自然な傷み | 貸主 | 古くなった給水管からの漏水、給湯器の故障 |
| 借主の不注意や使い方 | 借主 | 洗濯機のホースが外れた、お風呂の水を出したままにした、排水口を詰まらせた |
| 上の階からの水漏れ | 原因をつくった人、または設備の持ち主 | 上の階の人の不注意、共用の配管の傷み |
契約書に、パッキンの交換などの小さな修理は借主が負担するという決まりが入っていることがあります。契約書を確かめてください。
自分で業者を呼んでよい場合
民法第607条の2は、次のどちらかの場合に、借主が自分で修理できると定めています。
- 修理が必要なことを貸主に知らせたのに、貸主が相当の期間のうちに修理しないとき
- 急いで対応しなければならない事情があるとき
夜中に水が止まらず、管理会社にも連絡がつかない、といった場合があてはまります。その場合でも、連絡した記録(電話した時刻、留守番電話への伝言など)と、修理の見積書、領収書、写真を残しておきます。あとで費用を請求するときに使います。
自分で呼ぶときは、その建物に給水している水道事業者の指定業者に頼みます。
保険を確かめる
賃貸住宅の入居のときに入る火災保険には、次の補償が付いていることが多くあります。
- 借家人賠償責任:自分の不注意で部屋に損害を出したときの、大家への賠償
- 個人賠償責任:下の階の人など、ほかの人に損害を出したときの賠償
- 家財:自分の家具や家電が濡れたときの補償
補償の内容は契約ごとに違います。保険の証券を確かめるか、保険会社に問い合わせてください。
このページは一般的な説明です。費用の負担でもめたときは、消費生活センター(局番なしの188)や、自治体の住宅の相談窓口にご相談ください。
参考にした法令
- 民法 第606条(賃貸人による修繕等)、第607条の2(賃借人による修繕)、第615条(賃借人の通知義務)